中小企業の人手不足を解決する「リファラル採用」
整備士・ドライバー・調理師など、今、人手不足を感じている中小企業が多く、どの社長と話をしても「まったく応募が無い!」と言われます。
採用専門のホームページを作る方法がありますが、それも潜在的に応募者がいなければ無駄になります。そこで、少し気になったので調べてみました。
すると、中小企業は1人の候補者を3~4社で取り合うほど応募が少ないというデータがあり、ビックリしました。
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新卒採用でもこの厳しさです。新卒に比べてそもそも少ない中途採用(キャリア採用)だともっと厳しいことが予想できます。
一体、中小企業の人手不足を解決する方法はあるのでしょうか?
【著者プロフィール】
株式会社アクセスアップ/富井清和
1998年東京都千代田区でITベンチャーを起業。金融機関・放送局・大手電機メーカーを含む約1,500社にも及ぶWebシステム開発に携わる。主にSEO対策を目的としたコンテンツ作りとページ構成を得意とする。
日頃の業務のかたわらで、船井総研との共同セミナー講師、東京税理士会や杉並区中小企業診断士会への技術研修。杉並区商工会議所や武蔵野青年会議所等でセミナー講師を務めホームページの集客方法について語っている。
1人当たりの採用コストは新卒より中途の方が高くなる
大企業の採用コストは新卒で平均550万円。中途で平均830万円と言われているそうです。
何しろ新卒採用には、何度も大きな会場で会社説明会を行う経費。採用専門のホームページ制作費。また、採用に携わるスタッフの給与などが必要です。
また中途採用は、年収の30%と言われる人材紹介会社への手数料が大半を占めるそうです。
しかし、中小企業では採用のためにこんな数百万円ものコストをかける余裕はありません。少ない予算を効果的に使うことが必要となります。
中小企業は、既存社員をリクルーターとして活用する
そこで昨今、既存社員をリクルーターとして活用する方法「リファラル採用」が注目されています。これは会社のことを良く理解している既存社員の友人や知人を紹介してもらう採用活動です。
この方法は、求人広告費や紹介手数料がいらないため、中小企業にとっては最小限にコストを抑えられる最適な手法。ホームページや職業安定所など、一般からの応募を待つだけの採用活動が難航する中、既存社員が経営理念や仕事内容を友人や知人に伝えることで、応募者を探しだせる方法です。
人間関係のある友人や知人が働いているということで、実際の採用に繋がる確率が高くなると言われています。
「リファラル採用」の進め方
1.既存社員への報酬(金銭や有休など)の取り決め
「リファラル採用」には、紹介してくれる既存社員へのインセンティブが必要です。金銭や有休など、報酬を予め決めておくとよいでしょう。
就業規則や賃金規定への明記も忘れずにしましょう。
2.採用サイトやブログの制作・運営
応募者に対して紹介者が会社の説明をする際、楽しい雰囲気が伝わるよう採用サイトやブログを制作・運営しましょう。
広報活動を積極的に行えば、会社全体の採用に対する士気も高められます。
3.外部参加が可能なイベントの企画
イベントや社内見学など、外部の人間(潜在的見込み者)も参加可能な行事を行うことで、既存社員のリクルート活動をヘルプすることができます。
始めの接点を堅苦しい面談ではなくカジュアルにすることで、応募への動機付けが可能となります。
応募が全く無い企業にとっては最適な手法
如何でしたか?
今日は、趣向を少し変えて、採用問題についてお話をしました。
人材不足は、中小企業にとっては大きな問題です。
しかし、この「リファラル採用」は、従来からある求人広告とは異なり、少ない投資で人が集められる手法。会社が紹介をしやすく社員をバックアップする点にポイントがあるようです。
応募が全く無い企業にとっては、最適な手法と言えるでしょう。
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