退職後にまだホームページに写真が使われている!
当社では信頼度アップの観点から、ホームページに社長さんや社員さんなど会社の人の顔写真は載せましょうと言い続けています。
ホームページなら「サービス案内ページ」。また採用サイトなら「社員の声ページ」など、文字情報だけでなく働く人の表情が見えると印象的になるからです。
しかしこれにはデメリットがあり、退職された場合には、違う人の写真と差し替える。また、削除する。などの対応が必要で、後々のトラブルを防ぐ上でもメンテナンスは欠かせません。
【このブログを書いた人】
株式会社アクセスアップ/富井清和
1998年東京都千代田区でITベンチャーを起業。金融機関・放送局・大手電機メーカーを含む約1,500社にも及ぶWebシステム開発に携わる。 主にSEO対策を目的としたコンテンツ作りとページ構成を得意とする。
日頃の業務のかたわらで、船井総研との共同セミナー講師、東京税理士会や杉並区中小企業診断士会への技術研修。杉並区商工会議所や武蔵野青年会議所等でセミナー講師を務めホームページの集客方法について語っている。
社員さんの顔写真は個人情報
本人を判別できる顔写真は、個人情報にあたります。
個人情報とは、「生存する個人に関する情報であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述などによって特定の個人を識別できるもの(他の情報と容易に照合することができ、それによって特定の個人を識別することができることとなるものを含む)、または個人識別符号が含まれるもの」となっていて、2022年4月施行の個人情報保護法ではその取扱いが厳格化されました。
退職後も放置していると慰謝料の請求が来るかも
ホームページに掲載されている元社員の写真。
退職後もそのまま放置していると、「肖像権侵害」だということで法律事務所を介して慰謝料の請求が来るかもしれません。
速やかに削除するようにしてください。
「肖像権」とは、本人の承諾なしに写真を撮影されたり、第三者に公表されたりしない権利です。「侵害」にあたるかどうかは、顔がハッキリとわかるものだと可能性は高くなり、ホームページやSNSなど拡散されやすいものへの使用も対象になる傾向が高い言われています。
リスクのあることは避けたいもの。
退職後はちゃんと削除するようにしましょう。
ネット上にある写真にも著作権がある
インターネット上にある写真にも著作権があります。
知らない人が運営するサイトにある写真を無断で使用すると著作権侵害となり、刑事罰の対象になるのでくれぐれも注意するようにしましょう。
また、「無料素材やフリー素材」として紹介されている写真でも、扱っているサイトにある利用規約をよく読んでから利用するようにしてください。
「商用」を禁止している場合は、そのままホームページで使うことはできません。
購入するなど別の手続きが必要かどうかを確認してから利用するようにしてください。
まとめ
如何でしたか?
今日は「退職後にまだホームページに写真が使われている!」と題して社員さんの写真の取扱いについてお話してきました。
社員さんの顔写真は業務命令で強制的に...というわけには行きませんが、あると問い合わせが増えたなどメリットがあることが数多くの事例で証明されています。
そこで円満に活用するために、会社側は社員さんに対して「写真撮影と掲載の許可と、退職後は速やかに削除する約束」を記した書面を用意することも必要ではないかと思うのです。
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