【2022年】これからくる人手不足に備えてやっておく対策
先週郊外の中華のチェーン店に行った際、珍しい光景を目にしました。
「餃子の〇将」と言う名の大阪初のこの店は、私には小さい頃から馴染みのある店だったので、楽しみにしていたのですが、店側の段取りの悪さにビックリでした。
ちょうどランチ時ということもあり、30分程待ってようやく席に通されると...、なんと、空席がいっぱいあるではないですか?しかし、よ~く見るとその空席には前の客の食器がそのまま。あっちを見ても、こっちも見てもそのまま。半数の席でテーブルの上の皿やグラスがそのまま。
飲食店であんなみっともない光景は初めて見ました。
片付ける人がいないのか、洗い物をする人がいないのか。完全に人手不足で店が周っていないようでした。
帰って何となく調べてみると、「飲食店の6割以上でアルバイトが不足」と帝国データバンクの調査結果が公表されていました。 また、「求人広告掲載件数が前年比約30%増」とも出ていました。 コロナ禍においては、どこも人材不足は深刻なようです。
そこで今日のブログは、これからやってくるかもしれない人手不足に備えて我々中小企業がやっておくべき対策についてお話します。
【著者プロフィール】
株式会社アクセスアップ/富井清和
1998年東京都千代田区でITベンチャーを起業。金融機関・放送局・大手電機メーカーを含む約1,500社にも及ぶWebシステム開発に携わる。主にSEO対策を目的としたコンテンツ作りとページ構成を得意とする。
日頃の業務のかたわらで、船井総研との共同セミナー講師、東京税理士会や杉並区中小企業診断士会への技術研修。杉並区商工会議所や武蔵野青年会議所等でセミナー講師を務めホームページの集客方法について語っている。
大退職時代(The Great Resignation)がやってきた
またまた市中感染が広がって来ました。沖縄県では1日の感染者数1000人を越えました。
このコロナ禍では、「命を守ることを第一とし、その上でライフスタイルやワークスタイルを見直す」ことが重要だと言われています。Zoom・消毒・ソーシャルディスタンスなど、これまでなかった生活様式が生まれ、田舎暮らしや在宅勤務など働き方が変わってきています。
そこで、「人手不足」と検索してみると「大退職時代(The Great Resignation)」と言う言葉に出くわしました。
これは、欧米で起きている現象のことで、コロナ禍で多くの人が自らの意思で仕事を辞めてしまうことを表す言葉。今話題になっているそうです。
日本でも自らの仕事の在り方や、将来のキャリアを見つめ直す人が増え、転職希望者は増加傾向にあるそうです。総務省「労働力調査」より
簡単にリモートワークなんてできない中小零細企業にとっては、これ以上人手が足らなくなるのを避けるため、これまで常識だと思っていた概念を覆し、新しい常識に合うような考え方や方法で会社経営を進めなくてはいけないようです。
人材不足は事業継続に大きく影響を及ぼすことも
私が以前勤めていた会社のことですが、私を含め営業社員が一斉に退職してしまうという事件がありました。
新規開拓のテレアポ。アポが取れると客先に営業する。営業に行くと即決で決めてくる。そんな昔ながらの古いスタイルに私を含め若手社員は着いて行けず、一斉に辞めるというクーデターを起こしてしまったのです。
管理責任者を残し、現場で働く営業担当者はある日突然一人もいなくなったわけです。その後のことはわかりませんが、おそらく暫らくは事業継続ができなかったと思います。
中小零細企業に多い労働集約型の事業においては、人材不足は事業継続に大きな影響を及ぼします。
この年末年始はアルバイトの確保が難しかったようで、地元所沢でも営業時間短縮や休業していた飲食店もあったほどです。また最近の上場審査では「人材の安定確保」について問われることもあるそうで、人手不足は重要な経営リスクとして考えられているようです。
中小企業が生き抜くため備えておくべきこと
事務職、職人やドライバー、それに営業。
我々経営者はどの職種でも人手が欠けた時のことを考えておかなければいけません。
そこで、採用力と定着力を強化する必要があるわけですが、このコロナのせいで働き手の価値観が変わっているので、それに合わせた事業に変えるということも視野に入れ、最悪の事態に備え準備を進める必要があります。
備えることは...、
- 一人が複数の業務をできるようにする
- 新しい技術を身に付ける
- 外注先を確保する
- 副業を認める
- ネットを活用して新規開拓できるようにする
さらに、
- 固定費を売上の増減とともに変動するようにする
- 節約し内部留保を少しでも増やし、借入金を減らす
- 捺印・紙の書類・FAX・コピーを減らし、パソコンで行う
やること。考えることは多くありますが、これも事業継続に必要なこと。
頑張りましょう。
さいごに
如何でしたか?
今日は、これからやってくるかもしれない人手不足に備えて我々中小企業がやっておくべき対策についてお話ししました。
2022年は人手不足で倒産する企業が増えると予想されています。
それに備えてやるべきことは、①社員全員の健康管理はもちろんですが、万が一に備え、②特定の職種担当の社員をマルチに働けるようにすることも必要です。
人が流動化した時に備え、会社として事業継続ができる準備をしておきましょう。
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